保育に関するニュースや新聞記事をご覧になっていると、チャイルドマインダーよりも保育ママ制度の方をよく目にするかもしれません。
両方とも知っている人は少なく、更にその違いを理解している人はもっと少ないと思いますので、今回はこの保育ママ制度についてお話したいと思います。
保育ママ制度とは
チャイルドマインダーも保育ママも、「家庭的保育」という点で、やろうとしている趣旨は同じようなことなのですが、運営の仕方が全く異なります。
「保育ママ制度」は、2008年11月に成立した「児童福祉法等の一部を改正する法律」が、2010(平成22)年4月に改正された際に、児童福祉法上の家庭的保育事業として、法律上位置付けられることになったものです。
国が音頭を取っていますが、細かい決まりや実際の運営は、全て各自治体に任されています。
実施している自治体も都市部が中心で、まだ全国に普及しているわけでもありません。
逆に横浜市のように1960年頃から独自に取り組んでいる自治体もあります。
保育ママ制度の基準
保育ママとして認定する基準も、利用する側の条件も、自治体によって微妙に違うのですが、標準的な例でお話すると、以下のようになります。
・認定を受けられるのは保育士、幼稚園教諭、看護師、助産師、保健師などの資格を持っている人、もしくは決められた研修を受講した方。
・ベビーシッターや一部のチャイルドマインダーと違って訪問型は無く、自宅か自治体の施設に預かるスタイルです。
・預かれるお子さんの人数は、保育ママ一人につき3人まで、補助員が付くと5人までOKです。
・利用者要件は、その自治体の住民で、3歳未満の子供さん。
・直接募集や申し込みはせずに、全て自治体が仲介します。
・利用料も自治体によって異なりますが、月額20,000円~30,000円くらいです。補助金を利用できるケースもあります。
・利用時間は、基本的にお役所の運営ですので、平日の昼間8時間が中心で、場所によっては時間外の利用もできるところもあります。
保育ママ制度の特徴
保育ママは、チャイルドマインダーと違って、自治体の制約を受けるので自由度が少ない反面、紹介制なので自分で集客する必要がないなどの特徴があります。
自分のライフスタイルに合わせてサービスを構築したり、主婦が取り組んだりするには、チャイルドマインダーの方が向いています。
収入面でも、自分で工夫してアップさせることができるのは、チャイルドマインダーです。
もちろん、両方の資格を持つというのもありですね。